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動かさない車で運転能力を確かめる!停止車両評価とは?

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停止車両評価という新しい運転能力を評価する方法!

はじめて耳にすると言う方が大半かと思いますので、成り立ちからその特性までお伝えします。この評価方法は、2014年に本田技研工業株式会社安全運転普及本部と立ち上げた四国運転リハプロジェクトで考案したもので、何故?四国で立ち上げたのかということですが、四国はご承知のとおり四方を海に囲まれ公共交通機関よりは車での移動が主となる地方です。本田技研工業株式会社安全運転普及本部の方も、四国は高齢化率は全国の10年先を進むと言われている地域で、これからの地域社会の日本が見えると認識されていたようです。それは横に置いておいても、やはりたまたまですが、展示会で知り合い具体的課題の共有ができて意気投合したことがきっかけ、何より人の繋がりと運転支援への思いの温度がマッチしたこと言われています。それが、私と本田技研工業株式会社安全運転普及本部の出会いです。そして、出会いから1年後の2014年にお声を掛けていただき、運転が生活に直結している四国で何かできることを話し合い、解決できることはないか一度か顔合わせしませんか?と連絡をいただき、四国各県から運転リハビリを積極的に行っている作業療法士やソーシャルワーカーが集まりスタートしたのが「四国運転リハプロジェクト」です。先ずは、医療現場が抱える運転の能力 評価の課題を洗い出すところから議論して、運転支援の課題は何かを話し合い、実車教習ができるのがいいが、運転シミュレーターが各病院に普及するのには相当の時間がかかる。考え方をシンプルにした指針を示すことで運転支援を必要としている方へ届くのではないか、そして何よりもご本人が納得して運転の可否を受け止められるのがより安全かつその人らしい社会参加になるのではないかと考えていました。

そして、開発されたのが「停止車両評価」で、実車教習は教習所との連携や受入時期の課題などあるため、院内・施設内でも車を動かさない状態なら実車評価の要素を取り入れた実践型の評価ができるのではないかと議論と実証すること1年半をかけて整理したものです。プロジェクト会議は対面で丸1日がかり、およそ15回の会議で完成となりましたが、四国の作業療法士だけで仕上げられるはずもなく、本田技研工業株式会社安全運転普及本部の持つ運転支援の情報とホンダのインストラクターの方の経験、そして何よりメンバーの障がいのある方の思いを形にしたいという情熱があったから続けられたように思います。私もそのメンバーの一人(リーダー)として参加出来たことに感謝していますし、大変誇りに思っています。そして、四国運転リハプロジェクトは継続的に活動を続けており、全25回を重ねました。26回目からは新リーダーのもと継続していくことになりますが、新たに北は秋田県から南は鹿児島県までの停止車両評価を実践していただくメンバーと共に立上げたのが日本運転リハプロジェクトです。四国から全国へ発信するという立上げ当初の思いが形となり、2022年1月よりオンライン会議を開催しています。その中でも停止車両評価をしっかりと伝えて進化させるためのワーキンググループを立ち上げていますので、興味のある方はご連絡いただければと思います。

さて、動かさない車で運転能力ってどうみるんだろう?って思われる方がほとんどだと思います。運転に必要な能力を考えてみることの視点からスタートすると目からウロコでした。脳卒中をはじめとする障がい者の運転リハビリを考えた時、回復していく機能の全体像を捉え、ボトムアップして到達できるかを検討するのが一般的なアプローチだと考えていました。しかし、考えてみれば、最終的に運転するという能力が求められているわけで、トップダウンで考えればいいのか!ということです。医療職では発想が固定化されているので、ここは自動車メーカーや教習のスペシャリストの立場、そして間接的にお世話になった国立身体障害者リハビリテーションセンターのご助言があってはじめて成立した思います。私たち作業療法士も生活を重視したリハビリテーションを行う専門職ですが、難しく考えがちだった頭に新しい観点が示されて、「はっ」と気付いたシンプルな捉え方でした。

運転に必要な能力とは以下の通りです。

  • 視力・視野
  • 前方注視
  • 注意力、注意力の持続
  • 方向感覚
  • 速度感覚
  • 車両感覚
  • 位置感覚
  • 距離感覚
  • 知的面・学力面
  • 状況判断の速度
  • 意識レベル

身体機能からみた必要条件とは

  • 運転姿勢・姿勢保持
  •  四肢の用を全廃 操作力
  •  関節の可動域 
  • 随意な操作 
  • 力の調整
  • 協調動作動作の速度
  • 自力での乗降

車種は千差万別、実際の車両を使うことで定量的な評価は難しいため、一般的指標や参考値として位置づけとしていますので一般的なカットオフ値などは設定しません。判断尺度は「可・困難・否」という3段階です。可であるか困難であるかの違いは幅があるかも知れませんが、一般的指標としてハンドル据え切り操作は左右全操舵が2回転と3/4程度ですので5秒以内、アクセルからブレーキの踏み換え時間が0.6秒〜0.75秒としています。車両感覚がオリジナル指標ですが、基本的に車両に貫入することは否で、早い段階で同じ位置とするならば個人差として捉えています。

このような評価ですが、詳しくは次のブログでご説明いたします。

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